アドラー「嫌われる勇気」を読んで|自由とは他者から嫌われることである

読みました。

とりあえず備忘録として思ったことをつらつらと。

 

 

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

まずアマゾンの商品紹介より抜粋

 

世界的にはフロイトユングと並ぶ心理学界の三大巨匠とされながら、日本国内では無名に近い存在のアルフレッド・アドラー
「トラウマ」の存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、
対人関係を改善していくための具体的な方策を提示していくアドラー心理学は、
現代の日本にこそ必要な思想だと思われます。

 

 

この紹介にアドラー心理学とありますが印象としては哲学、宗教、に近いような感じでした。

そして結論から言うと、僕はこの内容、とても好きです。

大学時代に読んで衝撃だった手塚治虫の「ブッダ」と、「原因と結果の法則」以来の衝撃かもしれません。

 

ブッダ全12巻漫画文庫 (潮ビジュアル文庫)

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「原因」と「結果」の法則

「原因」と「結果」の法則

 

 

この「ブッダ」と「原因と結果の法則」は今までの自分の生き方の指針であり、宗教であり、哲学でした。

そして今回のアドラーの「嫌われる勇気」はその更に上をいくというか、そこから更に細かいところを突っ込んでくれた印象でした。

 

 

  • ヒリヒリするぐらいの自己責任論

 

物事を原因論ではなく目的論であるとし、感情は道具であり制御可能であるとしている。

 

例えば過去に辛いトラウマがあり、現在ひきこもりになっている人がいるとします。

原因論では、辛いトラウマがあり心に傷を負っていて不安だから外に出でることができない、と説明しますが、目的論では、外に出たくないという目的の為に過去の出来事を解釈し不安という感情を作り出していると説明しています。

 

とてつもない暴論のように感じましたが、読み進めていくうちに段々と理解できてきました。

 

  • 自由とは他者から嫌われることである

 

このくだりで自分にとってキツかったのは、立場が目上の存在、つまり上司や社長であっても意識の上で対等であり、主張すべきことは堂々と主張することが必要。場の空気を読んで縦の関係に従うことを自分の責任を回避する無責任な行為としています。

 

意識の上で対等であること、そして主張すべきは堂々と主張することが大事です。
目上とはなんですか? なにが生意気な意見なのですか? 場の空気を読んで縦の関係に従属することは、自身の責任を回避しようとする、無責任な行為です。 

 

誰が上司や社長に意見を言えますかいやと思いましたね。

たしかに僕は実際に納得のいかない指示があっても、それに対して特に不平不満を言わずに指示通りに仕事を行っていました。

それは、その指示の中で仕事を行っていたら、自分は責任を取らなくて済むからです。

何かがあっても、しょうもない指示を出した上司の責任になると考えていたからです。

だからこそこの文章を読んで本当に恥ずかしくなりました。

そしてこれを読んで、最近上司の指示に従った結果、上司はその指示を忘れていて結局僕が責任を負うことになった出来事を思い出しました。

結局指示に従っていても自分が行っている仕事は自分の責任であるということを思い知らされましたね。

 

本当にここは治していかないといけないなと強く思いました。

すぐに反論をするのではなく、しっかりと考えた上で違う提案を行うというような形で意見を伝えていくのが必要だなと。 

 

僕には本当に人から嫌われる勇気はありません。

匿名性のないSNSにはあまり個人的な意見は書きませんし、こうしてはけ口がないために匿名でブログを書いています。

このスタイルを辞めるつもりはありませんが、円滑に、八方美人にコミュニケーションを行うのでなく、もっと普段の会話から、自分の意見を出していく必要があると感じました。

  

すなわち、「自由とは、他者から嫌われることである」と。
他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない

 

上記の引用から分かるように、自由に自分の人生を歩むということは自分の意見を表明することでもあります。またそうするには他者から嫌われるリスクも負うということです。

だけどアドラーは他者からの評価、感情についてはこちらからはコントロールは不可能であると述べています。

こちらからできることは最善の伝え方で伝えることぐらいです。

 

 

なんだか、気持ちがすっきりしました。

他にも色々面白い部分がありましたが書ききれないので、またいつか書くかもしれません。